息子は、ストレートにいけば今は大学4年生のはずですが、2年留年し、まだ2年生。 大学に入ったのは、学業ではなく、アメフトをすることが目的でした。
学業とのバランスをさほど考慮することなくアメフトに明け暮れていたわけですから、留年するのも自明ではありました。
部活は大学1部リーグという最高レベルであるにもかかわらず、少数精鋭。1年次からレギュラーで、2年からは副将やポジション別リーダーを任されるなど、チームの主力選手となっていました。
また、親としても、父母会幹事を務め毎試合応援に行くなど、それなりに時間を割いて付き添ってきたわけです。 何より、息子やチームメンバーがグラウンドで活躍し、勝利する姿を見るのが楽しみだったので。
一方、大学の体育会の部活、しかも1部ともなれば、なんだかんだと相当な費用がかかります。 私立大学ですから、学費だってもちろん結構な金額なわけです。
リーマン・ショックや、大震災後の景況の落ち込みの中、息子は息子なりに父親の営業状況を忖度していたのだろうと思います。
3度目の正直とばかり、今年はようやく来年度に3年にはなれる単位を獲得しました。 しかし、11月中旬に終わったアメフトの公式リーグ戦の直後から、息子はスーツ&ネクタイ姿となって俄然と就職活動を始めたのです。
その内実は詳細にはわかりませんが、それまで練習で夜遅く帰宅し昼過ぎに起きるという生活をしていたところが、朝7時には家を出るという毎日に一変。 あれよあれよという間に、冒頭の事態になったというわけです。
息子は、大学中退・高卒という立場で就活し、正味1カ月ほどで決着をつけたことになります。
世の中には、偏差値の高い一流大学をきちんと卒業しながら、ずっと内定をもらえずにいる学生さんが大勢いることは、私も職業柄、熟知しています。
よく、機会あるごとに冗談で「体育会系で頭が…だからこそ、会社にしてみりゃ使い勝手がいいはず。絶対に就職はできる」と言っていました。それが図星となった格好です(笑)。
アメフトは、高校からでした。 7年間、何よりも打ち込むことができる対象に出会えたことが、最高の果実となったように思います。 あんなきついスポーツに、本当に毎日毎日愚直に取り組んでいました。
息子も、それなりによく育ってくれたと。 23歳で幸せに結婚し、孫を産んでくれた娘とともに、、、これで親としての役目は、ひととおり果たせたのかな、と。
後は、就職先で期待に副えるよう働いてもらうだけですね。アメフトで培ったであろう芯や軸はあるとは思いますが、ビジネス界は別。虚心坦懐に取り組んで欲しいと願います。
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